『思い出のマーニー』はイギリスの作家、ジョーン・G・ロビンソンによる児童文学が原作で、2014年にスタジオ・ジブリ作品として公開された映画です。
何度見ても面白い、泣いたなど8年以上経った今でも人気のある作品で金曜ロードショーで観た方も多いのではないでしょうか。
その『思い出のマーニー』に信子という少女が登場するのですが、いい子の他に太っちょ豚と呼ばれているんです。
太っちょ豚なんて決して他者に言ってはいけないであろうあだ名を、なぜ信子が言われているのか気になるという声が多く見られます。
太っちょ豚なんて今の時代なら大問題になりそうなあだ名です。
そこで『思い出のマーニー 』の信子はいい子なのか、なぜ太っちょ豚と呼ばれているのか、その理由を調べてみました。
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思い出のマーニーの信子はいい子?
今日の金曜ロードshow!で「思い出のマーニー」やってれば、七夕まつりのシーンもあったのになぁw pic.twitter.com/2aL1Xh9jqh
— 米沢サユリ☁️✈️ (@Sayuri_il) July 7, 2017
『思い出のマーニー』には杏奈が療養の為に行った親戚の家がある地元に住む少女、信子が登場します。
信子はとても面倒見が良く、地元の子供たちの中ではリーダー的な存在です。
信子の見た目はお世辞にも可愛いとは言えません。
クラスに1人はいそうなタイプで、他所から来た杏奈にも優しく声をかけるところもいい子という印象を与えます。
信子は杏奈と1歳しか違わないのにとても大人びた言動をする一面があり、そういった性格が二人を近づかせたのではないでしょうか。
まずは信子のプロフィールを紹介します。
- 名前:角屋信子(かどやのぶこ)
- 年齢:13歳
- 特徴:ぽっちゃりした体型
- 長所:面倒見がいい、優しい、人を纏める事に向いている
- 短所:お節介、距離感がない
原作の『思い出のマーニー』の信子にあたるサンドラはとても嫌な子として描かれているのですが、信子はいい子と言われています。
田舎では他所者をなかなか受け入れない風潮があり、子供同士ならなおさら難しそうな中で信子は杏奈に気さくに話しかけていきます。
元々リーダー気質のある信子だからできた事ではないでしょうか。
信子と杏奈が知り会ったのは、信子が杏奈の後姿を見かけて「だーれ?あの子」と不思議そうにしていたシーンです。
この時は信子は特に話しかけたりする事はありませんでしたが、杏奈と関わりを持つのは七夕祭からです。
信子の母に明日の七夕祭りに信子と一緒に行ったら?と提案され、断り切れなかった杏奈は信子と一緒に浴衣を着ていく事になりました。
七夕祭りでは、面倒見の良さを発揮した信子に色々話しかけられますが、杏奈は浮かない顔で会話が弾みません。
七夕祭りには4人で行ったのですが、杏奈が孤立しないよう気を使って話しかけているものの知り合ったばかりなのでなかなか盛り上がらない様子。
それでもめげる事なく話しかける信子が無遠慮に色々な質問をしてくるので、杏奈は戸惑いを隠せませんでした。
信子は距離感の無いところはありますが、杏奈を気にかけて話しかける姿はいい子だなと感じますよね。
思い出のマーニーの信子が太っちょ豚と言われた理由はなぜ?
札幌とかいう大都会から来た女子に
「太っちょ豚」
なんて暴言吐かれて、怒らず相手の悪い所を指摘して場を収める信子ちゃん一歳年上とはいえ大人すぎるんだよなあ・・・ #思い出のマーニー pic.twitter.com/yAGbCuxyqL
— ✋🦝🍅どんぺりしゃぶるぼーい (@mtn4434) October 9, 2015
杏奈は信子のグイグイくる感じに戸惑いを感じているように見えます。
信子はただ杏奈と仲良くなりたくて積極的に話しかけたりしていたようですが、杏奈は七夕祭りも気が進まなかったようで嫌だな、と呟いていました。
信子の母に言われたので断り切れない空気があったのでしょうね。
子供からすればお祭りは楽しいですし可愛い浴衣を着る楽しみもあります。
そんなお祭りを楽しみじゃない子がいるなんて信子には想像できなかった為、杏奈と気持ちが噛みあっていなかったと考えられます。
杏奈は七夕祭りに嫌々ながら来ていたのに、信子に短冊を勝手に見られて無神経な事を聞かれた辺りで少しもやもやしていたのかもしれません。
ここで思い出のマーニーの信子が太っちょ豚と言われた理由はなぜか説明していきます。
杏奈が書いた短冊を読み上げた
そんな杏奈の様子に気付く事もなく七夕祭りで杏奈の短冊を勝手に見た挙句、読み上げてどういう意味なのか問いかけます。
正直信子の行為は、私もやられたら怒るパターンだなと感じました。
実際この行為に杏奈が怒ってしまい信子と杏奈の関係は悪化してしまいます。
子供同士ならよくありそうなやり取りですが、杏奈にとってはかなり嫌な行為だったようです。
ただ杏奈の短冊には「普通に過ごしたい」と書いてあり、13歳の信子にはちょっと分からない内容だったのではないでしょうか。
それで「普通ってなーに?」と聞いてしまったのです。
ですがよく考えれば、はやし立てたりからかったりした訳ではなく、ただ質問しただけとも取れるので杏奈を怒らせたかったのではないのが分かります。
上記の事から信子には悪意はなく、思った事を素直に口にしてしまう幼さはありますがいい子だと考えられます。
さらに、俯く杏奈に対して目線を合わせるように姿勢を低くする信子の対人スキルの高さに、13歳とは思えないと驚きの声も挙がっていました。
杏奈の瞳の色を褒めた
杏奈の祖母(マーニー)がイギリス人とのハーフで、杏奈の母がクオーター、杏奈はワンエイスなので瞳が青い状態で生まれたのだと考えられます。
瞳の色が青い日本人なんてなかなかいないですよね。
杏奈が短冊に「普通に過ごしたい」と書いたのは、青い瞳で何かと苦労した事があったからではないでしょうか。
小学生の頃からいじめられたりからかわれたりしてきた可能性もあります。
杏奈からしてみればコンプレックスでしかない青い瞳を信子は褒めたのです。
子供らしい素直な気持ちできれいと褒めただけなのですが、杏奈を怒らせる事になります。
その結果、杏奈は信子に言ってはいけない事を口にしてしまいました。
それが「いい加減放っておいてよ!太っちょ豚!」というセリフです。
大人だったら瞳の色は敢えてスルーできるかもしれませんが信子は13歳の子供で、杏奈と仲良くなろうという気持ちもありました。
その流れで信子は杏奈の容姿を褒めたのに逆に杏奈は容姿をけなしてしまいました。
でも杏奈も12歳の子供で、構いすぎる信子に我慢の限界が来てしまったのでしょう。
ただ太っちょ豚と言ってしまった瞬間、慌てたような焦った顔をしているので咄嗟に出た言葉だと考えられます。
実は太っちょ豚の他に「ゲジゲジブス」という候補があったそうなんですが、さすがに却下されたようです。
太っちょ豚と言われた信子の対応は?
このままこじれてしまうのかと思われましたが、信子は怒りませんでした。
太っちょ豚なんて言われて怒らないの?と驚いた方も多かったのではないでしょうか。
杏奈の短冊の「普通に過ごしたい」という意味が瞳の色だと理解した信子は「はい!これで終わりにしましょう」と言うのです。
しかも今度私たちと一緒に、と言いかけますが杏奈は逃げ帰ってしまいました。
12、3歳だったら言い返して大喧嘩に発展する可能性も高いですよね。
太っちょ豚と罵倒されても言い返して喧嘩をしなかった事で、信子の態度は神対応と言われるようになりました。
そんな信子ですが泣きはらした様子で帰宅しているので、太っちょ豚と言われショックを受けたものの表には出さなかったようです。
まとめ
鞠莉&果南で思い出のマーニーする場合、ダイヤさんは必然的に信子になるけどよろしいか?? pic.twitter.com/ECwlUCFMCt
— 怠惰の烏さん (@shousa09) July 26, 2016
今回は『思い出のマーニー 』の信子はいい子なのか、なぜ太っちょ豚と呼ばれているのか、その理由 を調べてみました。
信子はある意味子供らしい行動を取っただけのようですが、無神経だと嫌がる人もいるのではないでしょうか。
信子はいい子なのに太っちょ豚なんていわれてしまった理由はなぜなのかが分かると、『思い出のマーニー』の深さが分かるかもしれません。
『思い出のマーニー』は伏線もいくつかあって、それを知るとさらに面白さが増すと言われている作品です。
大人も子供も楽しめると大好評なのでぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。