テナーサックスのリードを水に浸けるって聞いたことありませんか?
水に浸けちゃっていいの?浸けるとしたら時間はどのくらい?リードのお手入れの方法って気になりますよね!
リードって消耗品だけど安いものじゃないし、自分に合うものを探すのは大変。。。できれば吹きやすいリードを長く使いたいですよね。
リードのお手入れ方法は色々ありますが、今回は水に浸ける方法について見ていきましょう。
リードを水に浸ける理由や、その効果についてもご紹介していきます!
Contents
サックスのリードを水に浸ける時間はどのくらい?

リードを水に浸ける方法と、どのくらいの時間水に浸ければいいのか確認していきましょう。
まず、リードを水に浸ける前に少し下準備。
リードを箱で買うと5枚入り、または10枚入りが主流ですが、すべて開封します。
そして、すべてのリードに開封日を記入しましょう。
自分に合うリードを探すために、これからいろいろなリードを試していくことになるはず。
その際にいつから使っているのか分かるように、下の写真のように開封日を記入しておくとリードの管理が楽になるのでおススメです。

準備が終わったらさっそく始めていきましょう!
サックスリードを水に浸けるやり方は?
やり方はこんな感じです。
- リードを1日~数日空気にさらす
- 人肌くらいのぬるま湯に2~3分浸ける
- ケースにしまって3日自然乾燥させる
- ②~③を3回くりかえす
- リードの裏面をならす
①は密封された状態と開封した状態だと湿度も違うので、自分がいる環境に合わせるためにやっていますが省略してもOKです。
②は小さなコップを用意してリードの先端部分を下向きにして浸けます。
リードの状態が変わりすぎるのも良くないので、長時間浸けすぎないようにタイマーをセットしておいてくださいね。
③では使いたいのをグッと我慢してリードを自然乾燥させます。
リードを水に浸ける→自然乾燥させる、この工程を計3回繰り返して最後の仕上げをすればリードを使う準備が整います。
④仕上げにリードの裏面(日付を記入した面)を古くなったリードなど平らなもので軽くこすって平らにします。
こうすることで音質や音色、吹き心地が変わるのでぜひ試してみてくださいね。
他にどんなリードの育て方があるか見てみよう
リードを水に浸ける方法以外にどんな育て方、調整方法があるのか見ていきましょう。
まずは下準備。今後の管理のためにリードをすべて開封して裏面に日付を記入します。
ここまでは共通していますね。この後のやり方はこんな感じです。
- 初日はリードの先端が薄く透けるくらい吹く
- 2~6日めは前日より少し吹く時間を延ばして2~3分吹く
- 7日めはリードを休ませ自然乾燥させる
- 8~11日めは30分吹く
特に初日は開封してすぐなので、リードが環境に馴染んでいません。
そのため①で吹くのは1分くらいが目安です。
②では1日ごとに少しずつ吹く時間を延ばしていきますが、2、3分くらいを目安にしましょう。
この方法は徐々に吹く時間を増やしてリードを馴染ませていく方法ですね。
④まで準備が完了したらリードは完成!
待ちに待った練習に使用していきましょう。
吹く時間に特に制限は設けませんが、リードの調子を見ながら調整していきましょう。
吹きにくくなってきたなと感じたらリードを交換して休ませてあげると長く使うことができますよ。
サックスのリードを水に浸ける理由や効果も紹介!

なぜリードを水に浸けるのでしょうか?
リードはケーンという葦の仲間からできていて、新しいリードは水分の吸収が早く、すぐに柔らかくなってしまいます。
こうなると演奏していても詰まったような音になってしまい、リードにとってもテナーサックスを吹くあなたにとってもいい状態ではありません。
吹きにくいリードを鳴らす吹き方のくせがついてしまうと、いざベストな状態で吹こうとした時に思ったように吹けない、、、なんてことになりかねません。
このようなことを防ぐためにも、安定した状態のリードを準備する必要があるんですね。
水分を含みすぎても良くないのに、なぜ水に浸けるのか?
それは「水に浸ける→乾燥させる」という工程をくり返して、リードの繊維質が固くさせて、水分を吸収しにくくさせるためなんです。
この工程を繰り返すことでリードを安定した状態に持っていけるわけですね。
とにもかくにもリードに適度な水分をもたせた状態を保つことが重要なんです。
お気に入りのリードが長持ちするリードの保管方法って?
リードを使おうと思ったら先端が波打っていた、なんてありませんか?
それはリードの保管方法が良くないせいかもしれません。
せっかく良い状態になるよう準備したリードも保管方法が良くないせいで使えないリードになったら悲しいですよね。
リードは開封したらリードケースに入れて保管するようにしましょう!
購入した時についてくるケースに入れて保管してもいいですが、むき出しの部分も多く湿度を保てません。
そのため、専用のリードケースを購入することをおススメします。
リードケースには大きく2種類。プラスチック製のものとガラス製のものがあり、特徴は以下のようになっています。
プラスチック製リードケース
私はプラスチック製を使っていますがリードも10本保管できるので便利です。

- 軽量で持ち運びに便利
- リードを差し込んで保管するので重なることがない
- リードを差し込むスペースに番号が振ってあり管理しやすい
- リードを差し込む際に先端を傷つけないよう注意が必要
ガラス製リードケース

- ガラス板の上にリードを並べてクッションで挟んで保管するのでまっすぐな状態を保てる
- 大切なリードを保管したい人におススメ
- 保管の際にリードが重ならないように注意が必要
- ケースを落とした際にガラスの破損に注意が必要
お手入れラクチンなリードってある?
植物からできているリードはその日の湿度によってコンディションが変わるので、いろいろと気をつけることが多くて大変ですね。
もっとお手入れがラクチンなリードないのって思いませんか?
実はあるんです!
ケーンではなく、樹脂でできたリードが存在します。

その種類も多く吹いた感じもケーンと変わらないものも出てきているので、年々愛用者は増えているようです。
実は私も樹脂製リードを使用しています。
ケーンは先端に意図せず触れてしまったときにすごく焦るのですが、樹脂製はそんなに簡単に先端が割れたりしないので取り扱いも気が楽ですね。
ガサツな私に合っているのかもしれません(笑)
写真のリードは左から順に下記を使用しています。
- FORESTONE フォレストーンリード Jazz Unfiled テナーサックス用リード
- Forestone Black Bamboo Tenor (フォレストーン ブラックバンブー テナー用)
- Fibracell Reed ファイブラセルリード プレミア テナーサックス 2.5
- シルバースタイン Silverstein Works アルタ・アンビポリ・リード (テナーサックス JAZZ A2)
- Legere レジェール 樹脂製リード テナーサクソフォン用 スタンダードカット
- Legere レジェール 樹脂製リード シグネチャーシリーズ テナーサクソフォン用
メリット
気になる樹脂製リードのメリットをまとめてみました。
- 湿度に左右されず、いつも同じコンディションで演奏できる
- ケーンリードよりも耐久性がある
- 水洗いできて衛生的
耐久性については、通常のケーンリードが1ヶ月程度なのに対し、樹脂製リードは3~6ヶ月程度が目安になります。
デメリット
いいこと尽くしに見えますがもちろんデメリットも。
- 1枚の値段が高い(3,000円程度)
- ケーンの音色と異なる
決して樹脂製リードの音が悪いわけではないですが、ケーンの音が好みという方には合わないかもしれません。
どちらのリードもメリット・デメリットがあるので、いろいろ試して好みの音が出るリードに出会えるといいですね。
まとめ
テナーサックスのリードを育てていくのって大変ですよね。
ほんの少しの違いで吹きやすさに大きく影響するし、コレ!といったリードに出会うのは至難の業。
そんなサックスのリードのお手入れについて、水に浸ける時間はどのくらいなのか?理由や効果についても紹介してきました。
みなさんいかがでしたか?
リードはひとつひとつ異なり、まったく一緒のものはありません。
それぞれのリードに個性があるので、水に浸ける時間ひとつ取ってもどのくらいの時間がベストなのかは試して探っていく必要があります。
難しく考えず、この記事を参考に吹きやすいリードの育て方やお手入れ方法を試してみてもらえると嬉しいです。
より楽しいサックスライフになりますように!