サックスのマウスピースって口に触れる部分なので清潔を保ちたいですよね。
マウスピースはサックスの音を決める重要なパーツ。
汚れが付きやすいからキレイにしたい。
でもマウスピースを水洗いしたら変色した、なんて話もあるから気になりますよね。
水洗いすることで変色するってほんと?変色したら自分で直せるの?
楽器店に持っていかなくても自分でマウスピースの変色を直す方法について解説していきます。
Contents
サックスのマウスピース水洗いで変色する?
サックスのマウスピースは口に触れる部分なので、なるべく清潔を保ちたいですよね。
マウスピースの基本のお手入れは、スワブを通したりハンカチで管内の水分を取るのが一般的です。
あまり一般的ではない水洗いするという方法。
マウスピースは水洗いすると変色するのでしょうか?
この疑問の答えとしては、『水やお湯で洗うと変色する可能性がある』ということになります。
なんだかスッキリしない答えですよね。
それはなぜか?
マウスピースにはいろいろな種類があり、使われている素材も異なります。
そのため、一概にマウスピースは水洗いすると変色すると言えないんですね。
どんなマウスピースが水洗いすると変色してしまうのか、知っておいて損はありません。
マウスピースの素材の違いについて確認してみましょう。
サックスのマウスピースはどんな素材でできてるの?
サックスのマウスピースは大きく分けると2つの素材、ラバーとメタルからできています。
サックスを購入した時にセットでついているマウスピースは大抵がラバーなので、馴染みのある方も多いと思います。
ラバーとメタル、ざっくりと分けてしまいましたがもう少し詳しく説明すると、エボナイト(ハードラバー)、メタル、樹脂(アクリル樹脂・プラスチック・レジン系)などがあります。
エボナイト(ハードラバー)
天然ゴムと硫黄、エボナイトの粉であるエボ粉を原料とする天然素材のエボナイトから作られます。
ハードラバーと呼ばれるマウスピースはエボナイトでできたものが大部分を占めています。
もっともメジャーな素材で、クラシックからジャズまで幅広いジャンルの演奏で使われています。
樹脂
アクリル樹脂やプラスチックでできていて、音が鳴りやすく初心者向けの素材です。
黒いマウスピースだと見た目はエボナイトと変わらないですが、樹脂製のものは透明だったりカラフルな色がついていたりとデザインの幅は広がっています。
値段がリーズナブルなのもさることながら、人とは違う目立ったデザインのマウスピースを持ちたい人にもおススメの素材です。
メタル
真鍮、ステンレス、アルミ合金などから作られます。
表面に金メッキ、銀メッキ、クロムメッキなどのメッキ加工が施されていて、このメッキの種類によっても音色が変わってきます。
金属でできているマウスピースなので、一番丈夫なのではと思われがちですが、実はエボナイトの方がはるかに耐久力が高かったりします。
ちょっと意外ですよね。
マウスピースの素材によるお手入れの違い
マウスピースには水洗いしてもいいものと、水洗いすると変色してしまうものがあります。
それぞれの素材によるお手入れの違いをまとめてみました。
エボナイト
エボナイトでできたものは水やお湯に浸けると変色する可能性があります。
しっかり水分を拭けば大丈夫という意見や、お湯でなければ洗ってもいいという意見も耳にしますが、変色の可能性がある以上は水洗いはおススメしません。
スワブやハンカチなどで水分をしっかり取ってお手入れしましょう。
メタル・樹脂
水洗いしてもOK。洗う際には専用洗剤や中性洗剤を使って優しく洗いましょう。
眼鏡屋さんに置いてある超音波洗浄機で洗う人もいるようです。
私も超音波洗浄機を使うお手入れが気になっているので、導入したらまたご紹介しますね。
メタルのマウスピースは洗った後に、専用の金属磨きで磨いてあげるといいでしょう。
ピカピカの状態を保つことができますよ。
マウスピースの水洗いの必要性について
メタルなどの水洗いしても問題ないマウスピースを持っていたとしても、毎回洗うようなお手入れは不要です。
どうしても水洗いして清潔を保ちたい方は1ヶ月を目安に洗ってみてください。
あまり洗いすぎてもマウスピースの内部を傷める原因になるので、普段のお手入れでしっかりと水分や汚れをふき取って清潔な状態を保ちましょう。
サックスのマウスピース水洗いによる変色を直す方法は?
エボナイト(ハードラバー)のマウスピースは水洗いすると変色する可能性があることがわかりましたね。
水洗いによってマウスピースが変色してしまった場合、直す方法はあるのでしょうか?
あなたのマウスピースの素材は何ですか?状態はどうなっていますか?
マウスピースの表面が曇ったり茶色く変色している
これはエボナイトに含まれる硫黄が水分や紫外線によって変化したために、マウスピースの表面に曇りや変色が起こっている状態です。
この場合は、残念ながら変色を直す方法はありません。
でも安心してください。
表面が変色してしまってもマウスピース自体の性能が変わってしまったわけではないので、このまま問題なく使えます。
変色しても問題なく使えるけど、どうせなら見た目もキレイな状態で使いたいですよね。
これ以上変色しないように、演奏し終わったら水分をキレイに取る、ケースにきちんとしまうなど、正しいお手入れをして良い保存状態を保つようにしましょう。
自分で直せるマウスピースの変色
エボナイトのようにマウスピースの材質が変化してしまう変色は直すことができませんが、自分で直せる変色もあります。
それはメタルマウスピースの変色です。
銀メッキのマウスピースはその性質上、だんだんと黒ずんでくることがあります。
銀製品によくあることなのですが、空気中の硫黄分と反応してしまい、硫化して黒ずんできてしまうんですね。
シルバーアクセサリーで同じ経験をした人もいるのではないでしょうか。
この場合の変色を直す方法は、というと専用の研磨剤で磨く方法です。
楽器店でもシルバー用のクリーナーが売っているので、専用のものを使って磨くようにしましょう。
やり方
磨きのお手入れ方法はこんな感じです。
- クロスや柔らかい布にクリーナーを小豆大出してなじませる
- 変色している部分を磨く
- キレイなクロスや布で磨いた部分のクリーナーをふき取る
- クロスで拭いて仕上げる
せっかくなのでピカピカのカッコいい状態を保てるようにお手入れしてあげましょう。
まとめ
口に触れる部分って清潔にしておきたいですよね。
サックスのマウスピースを水洗いすると変色してしまうのか、変色したら自分で直せるのか解説してきましたがいかがでしたか?
サックスのマウスピースもリードと同じくらいデリケートなパーツ。
安易に水洗いして変色しちゃった、なんてことになったら悲しいですよね。
自分の使っているマウスピースの素材を把握して、そのマウスピースに合ったお手入れをきちんとすることが重要です。
いくら消耗品とはいえ、せっかく気に入って選んだマウスピースをベストな状態で永く使えるように大切にお手入れしていきましょう!